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TECHINFO
熱式質量流量計は、主流路とバイパス流路、主流路に設けられたヒータと温度センサ(流量センサ)、主流路に流れを発生させるためにバイパス流路に設けられたラミナーフローエレメントなどからなる本体部、および流量センサからの質量流量信号を演算処理する電気回路部などで構成されます。コントローラは、上記の様に構成された質量流量計に電磁バルブを組合せて、流量コントロール部を一体化したものです。(仕様により、電磁バルブを別体にしたものもあります)
主流路は、細管状で、この細管に取り付けられた2個の温度センサは、ブリッジ回路の一部を構成しています。細管に流体が流れると、二つの温度センサの間に質量流量に対応した温度差が生じ、温度センサによって検出された温度差がブリッジ回路の平衡を変化させるため、流量に対応した電気信号を得ることができます。二つの温度センサの中間にヒータが置かれているため、ブリッジ回路で検出される温度差出力は、安定した質量流量出力として取り出せます。温度差出力は、電圧変換され、増幅後出力信号となります。コントローラは、流量出力信号と流量設定信号とを、電気回路部で比較演算し、その差が零となるようにコントロールします。
バイパス流路にはラミナーフローエレメントが設置されます。バイパス流路に流れ込んだ流体はこのラミナーフローエレメントを通過することで、主流路の流量に比例し、かつ層流域状態となります。ラミナーフローエレメントは、微細な流路を持った薄板を積層したもので、積層枚数によって、主流路とバイパス流路の分流比を流量範囲に基づいて設定します。
熱式質量流量計の特徴として
などが挙げられます。
また、熱式質量流量計は計測原理上、以下の点に注意が必要です。
しかし、微少流量計測用として使用される熱式質量流量計は、半導体製造工程を中心に、サンプリングや混合、希釈などに今後ますます普及するものと考えられます。