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SUSTAINABILITY
私たちが住む産業社会は、かつてない変革の波にゆれ動いています。世界各地での紛争や関税摩擦、地球温暖化による気候変動や自然災害、そして日本国内における人口動態の変化に伴う人材不足の深刻化など、国内外を問わず情勢は刻一刻と変化しており、将来の見通しがますます困難な時代を迎えています。このような不確実性と複雑性が高まる「VUCA(*)時代」においては、社会全体のあらゆるデータやデジタル技術の重要性が一層高まり、その活用の幅も拡大していきます。こうした環境の中で、企業が持続的な活動を行っていくためには、データやデジタル技術を最大限に活かし、社会の変化に対して迅速かつ柔軟に適応していくことが求められます。
オーバルは「持続可能な社会の実現」と「持続的な企業グループの成長」を両立すべく、工場などの現場で抱える省エネ、省人化、安全・安心といった様々な課題に対して、“センサ”の提供を通じて課題解決を図り、IoT化・AI化されていく産業界の下支えを担います。さらに、データやデジタル技術を活用してお客様志向のモノづくりや俊敏性の高い生産活動を行っていくことで、「流量計及び関連機器、システムの産業メーカー」として常にお客様にご満足いただけるよう、努力し成長し続ける決意であります。
中期経営計画『 Imagination 2028 』では、経営理念『確かな計測技術で、新たな価値を創造し、豊かな社会の実現に貢献します。』のもと、前中期経営計画より取り組んできたDXも成長フェーズへと移行し、オーバルグループに寄せられる期待に応えるべく、さらなる挑戦を続けてまいります。
※VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った言葉で、先行きが予測しづらい現代の社会状況を表す概念です。
代表取締役社長 兼 CEO
谷本 淳
小熊 仁
取締役 兼 上席執行役員 情報システム部担当 CDO
オーバルは創業以来、お客様の声を大切にしてきました。そしてオーバルでは、商品開発から販売、製造、メンテナンスに至るまで、社内で一貫しているため、お客様の情報が届きやすいうえに、全ての情報やノウハウを共有できるという強みがあります。
この強みである「情報」と、「⼈」、「モノ」 をデジタル技術活用により繋ぐことで、お客様の体験価値を生み出すことができると考えています。オーバルのサービスエンジニアは、お客様の現場を見て、現場の声を聞いています。しかし、この貴重な現場の情報は紙に記録されていたため、活用は限定的なものになっていました。そこで、タブレット端末を利用した「サービスクラウドシステム」を導入し、営業部門、マーケティング部門、開発部門と情報を共有することで、現場の情報、製品の情報、人の情報をリアルタイムに繋げることができました。これにより、お客様の困りごとをいち早く検討できるようになり、更にはお客様のお役に立てる製品の開発、改良に繋げ、適切なタイミングで提供することができます。今後更にお客様の体験価値を高めて頂くために、DX推進部門が中心となり、デジタル技術を活用した変革を推進していきます。
オーバルは、中長期経営ビジョンとして「 アジアNo.1のセンシング・ソリューション・カンパニー 」を目指しています。
中期経営計画 『 Imagination 2028 』はPHASE2(成長期)と位置づけ、2つの基本戦略と、8つの実行戦略を継続し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組んでいます。これら戦略の実行による中期経営計画の達成にはデジタルトランスフォーメーション(DX)が不可欠と考えています。PHASE1(構造改革期)では、デジタルツール、および蓄積された情報資産の活用により、各組織における情報の活用は着実に進み、一定の効果も出ており、DX認定も取得いたしました。
今後DXをより加速していくためには、従業員一人ひとりのDXリテラシーを高める必要があります。新たな価値を生み出すDX人材の育成にも力を入れ、グループ会社、関連会社、サプライチェーンまで活動範囲を拡大し、更なる経営基盤の強化を進めていきます。
2023年9月1日にオーバルは、経済産業省よりDX認定制度の認証を取得いたしました。
DX認定制度とは、デジタル技術による社会変革に対して経営者に求められる事項を取りまとめた「デジタルガバナンス・コード」に対応し、DX推進の準備が整っていると認められた企業を国が認定する制度です。
オーバルのDXは『人、情報、モノを“繋いで”新たな価値を創造する』というビジョンのもとに、次の3つの視点から取り組んでおります。DXの取り組みを通じて、「持続可能な社会の実現」と「持続的な企業グループの成長」を両立しながら、企業価値の向上を目指します。
オーバルの中期経営計画 『 Imagination 2028 』 は、成長戦略と経営基盤強化戦略の2つの基本戦略を柱に8つの実行戦略で構成されています。2026年3月期よりPHASE2(成長期)に移行し、これまでの取り組みを深化させることにより、オーバルグループ全体の成長に向けて邁進いたします。実行戦略のひとつであるDX推進戦略は、経営基盤強化戦略を構成する要素であるとともに、他の実行戦略の実行にあたり必要不可欠な要素となります。
オーバルの豊富な無線センサ群と百戦錬磨の現場構築で培った技術に基づいた無線計測ソリューションの提供により、お客様のDX推進に寄与いたします。また、データに基づいたマーケティング・営業活動の実現、過去に納品した製品のサービスメンテナンスの提案といったお客様指向の製品提供を実現することにより、お客様の持続的な企業活動に貢献します。社内向けのDXの取り組みとしては、新しいデジタル技術や社内外のデータを最大限に活用することで、経営判断の俊敏性の向上、開発・製造における生産性の向上、バックオフィス部門の省力化といった社内の業務改善を図ります。オーバルでは生産管理システム、販売管理システム、製品台帳管理システムといった流量計製造の基幹となるシステムのデータを集めデータウェアハウスを構築し、データ活用を行っておりますが、DXの取り組みではさらに周辺システムのデータも集めることにより、”データに基づいたモノづくり”の高度化を目指します。
DX推進にあたっては、取締役会ならびにCDO(最高デジタル責任者)のもと、全社的な活動を取りまとめるDX推進委員会を発足し、情報システム部門内に設置されたDX推進専任部署がその運営を担う体制を構築しています。DX推進委員会は、社内の各部門におけるデジタル技術やデータ活用のための施策を推進するDX推進分科会で構成されています。
また、グループ企業である山梨オーバル、宮崎オーバルも参画し、オーバルグループ横断の体制でDX推進に取り組んでいます。
また、DX推進のために社内の人材育成として次の取り組みを行っています。
オーバルでは、DX推進のために以下の施策をはじめとした社内の環境整備を行っています。今後もDXの取り組みを進めていくとともに、必要な社内環境整備を実施し、デジタル基盤を強化していきます。
中期経営計画においては2つの基本戦略と8つの実行戦略それぞれに対して目標値となるKGI、KPIを設定しています。DX推進戦略においては、従業員一人当たりの収益性をKPIとして設定し伸長させることを目標として、DXの各テーマに取り組んでいます。当社のDXは中期経営計画の実行戦略の一つであり、中期経営計画を推進するための基礎を担う戦略でもあるため、従業員一人当たりの収益性の伸長は、その他の中期経営計画における実行戦略のKPIである売上高および営業利益の伸長、売上原価率の改善、企業価値の向上といった他の目標値とも密接に連動しています。
オーバルでは、2018年に情報セキュリティマネジメントシステム規格ISO/IEC27001の認証を取得しています。情報セキュリティマネジメントシステムの取り組みの中で、社内の情報セキュリティ確立のためのルール作りや定期的なセキュリティ監査を実施し、DX推進に関わるサイバーセキュリティ対策をはじめとした、情報セキュリティの維持に努めてまいります。
情報セキュリティへの取り組み 各種認証・認定取得2025年6月18日更新
2023年6月30日公開